「もっと家をきれいにしたいけれど、あまり予算がない」「建物のなかはきれいだけれど外観が古めかしい」そんなお悩みをお持ちの方は、外観をリノベーションしてみてはいかがでしょうか。
外観をリノベーションするだけでも、家のイメージを変えたり、新築のような見た目にしたりできます。
また、見た目が良くなるだけでなく、様々なメリットがあります。今回は外観リノベーションによって得られるメリットをまとめました。
リノベーションの種類も解説しますので、修繕すべき箇所が見えてくるでしょう。
外観リノベーションのメリット4つ
外観リノベーションには、主に4つのメリットがありますので、一つずつ解説します。
1.外観がきれいになる
外観リノベーションのメリットは、なんといっても外観がきれいになることです。
外壁にひび割れが見られたり塗装がはがれていたりすると、人に古めかしい印象を与えてしまい損してしまうことも。
例えば、カフェなどのお店は室内は居心地のよい空間なのに、外観がきれいでないばかりにお客さまに入りにくさを感じさせて、客足が遠のいてしまうかもしれません
しかし、外観をリノベーションすればきれいになりますし、自分の好みのデザインにすることも可能です。
2.売却するときに有利
建物が新しくなくても、外観がきれいであれば売却するときに有利です。
同じ間取りと築年数の建物で、外観がきれいな建物とそうでない建物の場合、前者のほうが購入希望者にとっては魅力的に映るでしょう。
また、建物が古く外観が衰えていると見た目に影響するだけでなく、耐久性も落ちてしまいメンテナンスが必要になることがあります。しかし、外観をリノベーションされていれば、購入者がメンテナンス費用の削減できるため、リノベーションが購入の決め手になるかもしれません。
もし、売却を視野に入れているならリノベーションをするときに注意が必要です。
例えば、万人に受け入れられないような独創的な外観にしてしまうと、なかなか買い手がつかないかもしれません。
また、売却直前にリノベーションをする場合も注意が必要です。リノベーションをしてきれいにすれば、売却価格を高く設定できますが、あまりに高額になりすぎると売れにくくなる恐れがあります。
中古住宅を購入して自分でリノベーションをしたいという人も少なくありませんので、完璧を求めず、ある程度の余白を残しておいた方が良いケースもあります。
3.建物の耐久性が上がる
外観のリノベーションをすると建物の耐久性が上がります。
外壁や屋根は雨風などから建物を保護する役割があり、ひび割れなど傷みがあると雨水が建物の内部にまで入り込み、劣化の原因になり得ます。
外壁や屋根を新しくすれば、建物自体を劣化から守れ、長く快適に住み続けられるでしょう。
4.建物の機能を高められる
建物自体の機能性が高まることも外観リノベーションのメリットです。
例えば、楽器演奏をする方や大音量で音楽や映画を楽しみたい方は、窓を二重にしたり、外壁に防音素材を用いたりすれば、近隣の方々に迷惑をかけてしまうことを防げます。
また、外観のリノベーションを実施して地球環境に優しい建物にすることも可能です。外壁をリノベーションするときには断熱材を用いたり、断熱性を高める塗料を塗ったりすれば、エアコンをフル稼働せずとも室内の温度を快適に保ちやすくなります。
電気の使用による二酸化炭素排出量を減らせますし、電気代も節約できます。
外観リノベーションの種類
外壁リノベーションにはメリットがあるとわかっても、どこから手を付けたら良いかわからないという方もいらっしゃることでしょう。
そこで、外観リノベーションの種類をまとめました。
外壁
外観リノベーションと聞いて、まずイメージするのは外壁のリノベーションではないでしょうか。外壁がきれいになると家の印象がガラリと変わります。
外壁リノベーションの種類は次の3つです。
1.塗装
外壁を塗料で塗る方法です。
さほど予算を掛けずに、外観のイメージを変えられる点がメリットです。
防火塗料や断熱塗料など、なんらかの機能のある塗料は高額になる可能性がありますが、その分、家の性能が高まります。
2.重ね張り
既存の外壁を撤去せずに、上から新しい外壁材を張るのが「重ね張り」です。
廃材処理費がかからず工期が短いといったメリットのほか、外壁が二重になるため遮音性と断熱性が向上します。
その一方で、外壁材の重量が増え耐震性が落ちるリスクがあります。なぜなら、外壁が重いと地震発生時に建物自体にかかる力が大きくなるためです。
3.張り替え
張り替えは、一度外壁材を撤去して新たな外壁材を張り替える工事です。
外壁を一度撤去するため、建物内部のチェックができ、必要であれば同時に劣化部分をメンテナンスできるというメリットがあります。また、軽い外壁材を使用すれば耐震性が向上するでしょう。
しかし、外壁を撤去するため費用が高額になり、工期が長くなります。また、既存の壁がモルタルやコンクリートなどの外壁材の種類によっては、張り替えができない場合があります。
屋根
雨風から建物を守る屋根のリノベーションをすれば、雨漏りなどを防げます。雨漏りによって住宅内部に水が浸入すると、内部の木材の腐食やカビの発生などのリスクがありますから、屋根のリノベーションは建物を守るために重要です。
屋根のリノベーションは、3つの種類があります。
1.塗装
屋根の耐用年数が10年以上残っている場合におすすめです。
2.重ね葺き(かさねふき)
「カバー工法」とも呼ばれる、既存の屋根の上に新たな屋根材を張る工法です。
屋根が二重構造となるので、断熱性や遮音性、防水性が向上することがメリットです。ただし、外壁の張り替え同様に耐震性に影響が出る可能性があります。また、瓦屋根には対応できない場合がほとんどです。
3.葺き替え(ふきかえ)
屋根の葺き替えは、屋根そのものを新しくすること。既存の屋根の撤去や廃棄が必要なため、費用がかさみ工期も長くなりますが、耐震性が高まり、家そのものの寿命を伸ばせます。
窓・玄関ドア
窓や玄関ドアをリノベーションするだけでも、印象がガラリと変わりますし、機能性の向上も期待できます。
窓のリノベーションは、ガラスの材質によって断熱性や防音性が高まるでしょう。
窓ガラスを交換する場合と、新しい窓を設置する方法があります。
玄関のリノベーションは、ドアの塗装や扉の交換のほか、引き戸から開き戸へ、またはその逆に変更するといった方法が挙げられます。
バリアフリーを意識して出入りしやすい引き戸にする、扉が古いから新しく交換するなど、目的に合わせて選ぶとよいでしょう。
まとめ
外観をリノベーションすることは、単に見た目が美しくなるだけでなく、売却しやすくなったり、家の性能が高まったりとさまざまなメリットがあります。
リノベーションをする箇所や工法はさまざまありますので、外観が気になる方は一度、工務店やリノベーションを手掛けている会社に相談してみるのがおすすめです。建物の状態やリノベーションの目的に適した提案をしてもらえるでしょう。